内視鏡センター

帯広中央病院院長としてご挨拶

帯広中央病院 院長 内視鏡センター長
首藤 龍人 医師

地域の中核医療機関の一つとして、患者さまの立場に配慮した医療、患者様や地域医療機関に信頼される病院、そして職員 ひとりひとりが誇りに思えるような満足度の高い病院、時代のニーズに合わせて課題を解決し進化する病院を、職員のみなさ んと共に一丸となって目指してまいります。

消化器科

消化器科が扱う疾患は幅広く、地域医療の実践において、最も要望されることの多い疾患を診療する科の一つです。 診断から治療に至るまで一貫した診療が可能な“消化器内視鏡診療”に的を絞ってご紹介します。 消化器内視鏡医療は日本が世界をリードする分野の一つです。
その概要と現状、当院の役割、将来展望についてご紹介します。

■当院は地域医療での消化器関連認定医療施設

● 肝疾患専門医療機関

● 中学生ピロリ尿中抗体陽性者 二次検査及び除菌治療実施医療機関

● 帯広市胃内視鏡検診 実施医療機関

● とかち膵癌早期診断プロジェクト連携施設


■消化器内視鏡

内視鏡検査は、普段は見ることができない体内の様子を、内視鏡の先端部に搭載された小型撮像素子を 介してモニターに映し出し、病気の早期発見を可能にした精密医療機器です。医療機器や技術の発展により 応用範囲が広がり、高周波スネア、砕石具、クリップなど多種多様な処置具が開発され、診断から治療まで スムーズに内視鏡診療が可能となっています。 日本の企業が世界の内視鏡シェアの9割以上を占めており、当院では、世界シェアNo1のオリンパス社の 最 新 内 視 鏡 シ ス テ ム X - 1 と 世 界 シ ェ ア N o 2 のFUJIFILM社の最新内視鏡システムLASEREO7000 の両システムを装備しています。 とかち膵癌早期診断プロジェクト連携施設としての役割を担う上で、胆膵疾患における診断、治療に必須 のモダリティースコープである、ERCP十二指腸スコープ、超音波内視鏡スコープを常備し、緊急の内視 鏡診断・治療に対応しています。

内視鏡技術革新

近年の急速な内視鏡機器の技術革新と進歩は目覚ましく、スコープの高画素化、細径化と様々な光学的な内視鏡観察技術が 開発されています。通常の内視鏡検査では、白色光を粘膜表面に照らして自然な色調をモニター上に再現しますが、「光デジ タルによる画像強調」を用いた観察では、光の波長を制御することで粘膜表層血管や粘膜微細構造を強調して映し出します。 がんの増殖には血管からの栄養補給を必要とするため、病変には多くの血管が集まります。粘膜内血管をより鮮明に観察しや すくするために、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい波長の光を照らし、画面表示する技術が狭帯域光観察です。狭帯域 光観察では、通常光観察では見えにくかった癌などの早期病変の観察において有用性が実証されています。当院では、腫瘍の 検出、鑑別診断に重要な画像強調内視鏡システム・拡大内視鏡スコープを常備しており、日常の内視鏡診療のみならず、緊急 時の内視鏡診断・治療に対応しています。



低侵襲内視鏡治療

画像強調イメージングと拡大内視鏡との併用で粘膜表層毛細血管や粘膜微細構造を観察することにより、病変の存在診断、腫瘍・非腫瘍の鑑別、範囲診断、深達度診断、組織型の予測など、 内視鏡診断への有用性が実証されています。癌の早期診断が可能になり、従来は外科手術が行われていた多くの疾患が、内視鏡を用いて内科的に治療・治癒できる時代になりました。 様々な処置具(デバイス)を用いての内視鏡治療の特徴は、体表に大きなキズをつける従来の開腹手術と比較して身体へのストレスの少ない“低侵襲治療法”です。入院期間や退院後の日常生活の制約なども 軽減し、生活の質(Quality of Life: QOL)が格段に保たれます。今後の超高齢化社会の到来において、 患者さんへの負担の少ない“低侵襲内視鏡治療”は、その必要性が増していくものと思われます。

内視鏡処置具(デバイス)目的と用途により、500種類以上に及ぶ

さらなるイノベーションが新次元の診断・治療の扉を開く

消化器内視鏡の分野において、日本は名実ともに世界のトップランナーです。日本には、 世界に誇るべき“匠の技術”をもつ職人、産業界の優れた機器開発技術力、そして、日本消化 器内視鏡学会専門医は、豊富な知識と同時に世界トップレベルの内視鏡技術力を併せもっ ています。これからも世界をリードし、国内はもとより世界の福利厚生にさらなる貢献を果 たしていく使命感を持っています。 “医師と共に在るAI(人工知能)”で、内視鏡検査中にリアルタイムで腫瘍を検出し、その組 織診断を予測することが可能な人工知能技術を応用した検査支援システムが開発され臨床 応用されています。 消化管がん(胃がん・大腸がん・食道がん)は早期発見すれば95%以上完治できます。 当院は、自治医科大学、旭川医科大学、国立がん研究センター中央病院の指導のもと、最先 端の内視鏡診療の提供を目指し、世界を視野にしているAIメディカルの人工知能を用いた 内視鏡診断の治験実施医療機関に選ばれており、高精度なAI内視鏡ソリューションの開発・ 提供に携わっています。



より安全で確実、効果的な消化器内視鏡診療を展開

医療機器や内視鏡技術のイノベーションにより、消化器内視鏡診療は発展し続けています。 スタッフ一同、日々研鑽し、新しい診療技術を取り入れ、患者様への体にやさしい低侵襲治療 を含む専門的内視鏡診療を今後も進めてまいります。皆様、どうぞよろしくお願い致します。